団地の植生⑰辛夷(こぶし)
辛夷の花は立川市のシンボルになっている。
そのせいかこの団地にも、回りの街路樹にも植えられているがいずれも元気がない。
水辺がないからだろう。
水田に植えられていて田を起こす時期を教えてくれた。
わが故郷では「田打ち桜」という。
この花のつぼみは毛の生えた袋に包まれていて、陽のあたる方向すなわち南側が暖かいので早く膨らみ、したがってつぼみの先は北側を向くことになる。
つぼみの向きをみると方位がわかるからコンパスプランツといわれる。
こぶしとは小節のことで脹らんでいる節の事である。
手を握るとでこぼこの節ができる。
握りこぶしである。
歌のこぶしは音の節である。
辛夷の実は子供の握りこぶしに似ている。
それにしても中から朱色の種が出てくると八ッとする。
可憐な花に似会わない色だからねぇ。
牛鳴
こぶし