団地の植生⑬ボケ
郵便局の裏にボケの株がある。
春一番に赤い花を咲かせる感心者である。
ボケって実がなるはずとずっと見ているけれど実が成る気配はない。
雌雄異株なんだろうか。
ところが今年見たら実を三個も付けていた。
成長がおそいんだねぇ
漱石が草枕の中でこんなことを言っている。
木瓜は面白い花である。枝は頑固でかつて曲がったことがない。
そんならまっすぐかというと決して真直ぐではない。
只真直ぐな枝に真直ぐな短い枝がある角度で衝突して斜に構えつつ全体が出来上がっている。
「愚にして悟ったもの」の生まれ変わりで余も木瓜になりたい。
牛鳴